彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)





「ヘルメット野郎については、烈司の記憶が頼りだ!!つーことで烈司、根性で思い出せ!思い出せ次第、俺に報告しろ!それでヘルメットマン野郎の話は終わりだ!!以上!!」
「りょーかーい。俺頑張るわ。」
「OKよ!れーちゃんの頑張り次第になったわね~」
「バナナとサバを摂れ、烈司。」
「わははは!烈司が思い出せ次第、戦闘開始だぜー!!」
「え!?ヘルメットマン倒すんすか、百鬼さん!?」
「わははは!!当然♪」
「いやいやいや!倒さないで下さいよ、百鬼さん!」
「凛の言う通りだぞ、皇助!!倒さないで、まずは話し合いだ!なんで凛を助けてきたのか、その理由を聞きださねぇと、スッキリしないからな!くれぐれも、元頭の俺を差し置いて、勝手なことするなよ初代特攻隊長!?」





そう言いながら、百鬼の前にドリンクを置いて釘を刺す元龍星軍の初代総長。





「神楽坂も今日のことは、他のメンバーには言うなよ!初代総長命令だ!」
「俺は凛先輩の言うことしか聞かねぇ。」
「雷太、4代目龍星軍総長命令で、今日の出来事を内緒にすると誓いなさい。」
「押忍!!わかりました、凛先輩!!」
「ケッ!マジで、凛の言うことしか聞かねぇーの!」





私の言葉に同意した雷太。
それに呆れながら、雷太の前にドリンクを置く瑞希お兄ちゃん。
そして最後に瑞希お兄ちゃんは、ご自分の分と私の分を持って、私の隣にやってくると、私の前に『カッフェ・ドルゾ』を置きながら言った。





「以上で、ヘルメット野郎の話はこれで終わりだ!!話を次に変えるぞ、凛!!」
「え!?どのようなお話があるのでしょうか?」
「焦るな!とりあえず、一口飲めよ!」
「あ、はい!頂きます!」





瑞希お兄ちゃんに言われるがまま、『カッフェ・ドルゾ』を口に入れる。
今度の一口は、味はもちろんのこと、飲み頃だった。





「美味しい♪やっぱり、瑞希お兄ちゃんのドリンクが1番です♪コーヒー豆が使われてなくても♪」
「おー、ちゃんとノンカフェインと覚えたか?えらい、えらい♪」





そう言って、笑顔で私の頭をよしよしして下さる好きな人。
やっと好きな人の笑みが見れたことで、ホッとする私。
そんな私を、ひとしきり撫でた後で、瑞希お兄ちゃんは仰った。






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