彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
「ついでに言えば、嫌な奴用に教えるスマホ番号の提案も瑞希だぞ、凛道。」
「そうなのですか、瑞希お兄ちゃん!?」
みなさんの言葉を受け、聞き返せば、照れ臭そうに瑞希お兄ちゃんは仰った。
「ま、まあ、凛はすぐにトラブルに巻き込まれるからな!護身用に使いなさい!」
「瑞希お兄ちゃーん!!」
感極まり、瑞希お兄ちゃんに抱き着く私。
そんな私を、両手を回してキャッチ!抱きしめてくれる好きな人。
「僕への思いやり、すごく嬉しいです!!瑞希お兄ちゃん大好きー♪」
「ははは!当然だろう~!?可愛い凛のためなら、お兄ちゃんはどんなことでもしてやるぜ~♪」
ギューと抱きしめれば、ギューと抱き返して下さる瑞希お兄ちゃん。
しっかりと抱き合う私達。
「ちょっとー!頑張ったのは、あたし達よ!?お礼のチューちょうだいよ、凛ちゃーん!」
「フン!瑞希は良いとこ取りが上手いな。」
「わははは!妬くな妬くな!!もっとすげーもんプレゼントして、凛助を振り向かせれば、いいじゃねぇかー!?」
「つーか、お前もなんかあげろよ、皇助。」
「ちくしょう真田瑞希さんめ・・・!凛先輩の心をがっちりつかみやがって~!だけど、凛先輩が嬉しそうだと俺も嬉しくなるから複雑だー!!」
「可愛い性格してんな、中坊君は~」
円城寺君とは違った怒り方をする雷太の肩を、烈司さんがポン!と叩きながら笑う。
その後、モニカちゃんから腕時計を作ったお代として顔じゅうにチューをされ、瑞希お兄ちゃんと烈司さんと獅子島さんからはひたすら頭をなでられ、その様子を歯ぎしりしながら見る雷太と、爆笑しながら見る百鬼だった。
~闇夜にはびこる悪を断つ!!凛道蓮の不審者対処法!!~完~