彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)








「あ・・・。」
「後日、お前の診断書を見に行く。」

―――――――――ギュワン!!








静かな声で告げると、エンジンをかけて単車を急発進させる。








ギュワワワ―ン!!

「ヘルメッ―――――――柊護さーん!!?」








相手の名前を言い終わった頃、柊護さんは見えなくなっていた。
それでも大声で叫ぶ。










「ノーヘル運転は危ないですよ――――――――――!!?」


「それはそうかもしれないけど、凛君!!?」
「そういう問題じゃないっしょー!!?」










ツッコミを入れながら、私にかけよってくる涼子ちゃんと雷太。







「「もっと他に、言うことあるでしょう!?」」

「え?お礼は言ったよ??」







〔★凛はどんな時でも天然だ★〕







「た、確かに凛君はお礼を言ったけどね~!」
「あいつ、凛先輩のこと、汚いとか離せとか!!偉そうに言ったじゃないっすか!!なんで言い返さないんすか!?」
「だって僕、慢性女好きのクズの子供じゃないもん。」
「え!!?」
「・・・マジで、親子じゃないんすか・・・?」
「そう言ってるじゃないか?」
「あ、あの!凛君が愛人の子供って―――――――どういうことですか・・・!?」
「ああ、涼子ちゃんには話してなかったね?いや、実はさ~結婚してるのに、タイ人女性の愛人や日本人女性の愛人が5人以上いて、子供までたくさん作ってる奴の子供だと、僕が勘違いされていて、困ってるんだ~」
「はい!?な、なんでそんな勘違いになってるのですか!!?」
「あはは~びっくりだよね~?胸糞悪い話なんだけど、涼子ちゃんを巻き込んだ以上、説明するよ。実はね―――――」







目を丸くする女の子に、慢性女好き病のクズの話をしようとした時だった。







キュォオオオオン!!

「うははは!!りーんー!!」
「ヤマト!?」







呼び出した相棒が到着する。









< 525 / 854 >

この作品をシェア

pagetop