彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)





「一体・・・僕のなにが気に入らなくて、殺害の実行犯になったのでしょうね・・・。」
「俺、仇討します!!!お礼参りしてきますよ!!!」
「しなくていいです、雷太。警察に任せましょう。」
「はあ!?凛先輩ムカつかないんすか!!?こなかけてきたのに、やり返さなきゃ、示しがつかないっすよ!!?」
「仕返ししようにも、相手は現在警察署です。」
「じゃあ、出てきてからヤキ入れましょうよ!!」
「しません。正直・・・・・高野長月が僕を殺そうとしてくれたこと・・・ラッキーだと考えてます。」
「ラッ、ラッキー!!?」
「どこがよかったというのですか、凛君!!?命を奪われかけたのですよ!!?大事(おおごと)なんですよ!!?」


「だからこそだよ、涼子ちゃん。」

(そう・・・私を殺そうとしたという事実は、好都合だったりする。)


「僕はね、檜扇家にも、高野家にも、嫌気がさしていたから、関係を切りたかったのです。檜扇湖亀さんは信用できない上に、嫌悪がなかった高野舟槙に対しても、ますみちゃんからの情報提供で、いじめと大麻と性犯罪をした過去と現在進行形で行っていることがわかったので、見放すつもりでいました。」

「「いじめと大麻と性犯罪と愛人契約の強制!!?」」





私の告白に、声をそろえて驚く涼子ちゃんと雷太。





〔★刺激が強い内容と、大量の情報量だ★〕





「うははは!舟槙とは、犯罪の話はできたんかぁ~?」
「自白と言える発言を・・・開き直りました。追及してる最中に、殺されかけました。」
「うははは!ほな、犯罪の自白は取れとらんわけかー!?」
「そうですね。その件はまた考えるとして―――――――――高野長月が僕を殺そうとしてくれたことで、それを理由に檜扇家・高野家との関係を断つ大義名分ができました。普通の神経なら、自分を殺そうとした人の身内を助ける気にならないでしょう?」





事件を利用することを提案すれば、仲間達の表情が明るくなる。






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