彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)



「今のおまわりさん、良い兄ちゃんだろう!?5人兄弟の長男だから、面倒見がいいんだぜ!」
「へぇ~それで気やすく、凛の頭をなでたのかよ・・・?」
そう語る瑞希お兄ちゃん、心なしか怒っているようにも見えます。
「ははは!妬くな、妬くな、サナちゃん!警察の2人、伊藤巡査の方が22時には交番に帰っちまうけど、1人は最後まで一緒にパトロールしてくれるから頼ってやってくれ!ところでチョコちゃん!パトロール隊の制服、サイズは大丈夫か!?大きくないか!?」
「あ、大丈夫です!ピッタリです!」
「そうかそうか♪大きすぎたらと心配したが、ピッタリか♪うんうん、可愛いなぁ~♪よく似合ってて、可愛いなぁ~♪」



デレ顔?みたいな表情で、私の頭をなでてくる大原会長さん。



「悪い虫がつかないように魔除け対策で、チョコちゃんのスカジャンに『Ryuseigun(龍星軍)』のロゴを入れて正解だったぜ!伊藤巡査達には嫌な顔されちまったが、漢字じゃなくて、ローマ字でいれてんだから何も問題ねぇと思う員だけどなー!水戸黄門様の印籠があるなら、使いたくなるのが人間ってもんだぜ!」
「ずいぶんな大物と、俺らを同列に扱ってくれるんすね、会長?」
「ははは!大きい声じゃ言えんが、地域の警察の中でも、元ヤンのサナちゃん達をパトロール隊員にすることに反対するおまわりがいてよぉー!今日来てる2人はまだ話がわかるからいいが、現役暴走族の龍星軍が、地域を守るパトロールをしてることにクレームつけるやつがいるんだわ!」



(普通はそうなるよねー・・・)



暴走してる者達が、暴走してる人たちを取り締まるっておかしいもん・・・



〔★世間では矛盾という★〕



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