彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)








「我が君あれは!」
「あの時の棒手裏剣だ!!」








以前、瑞希お兄ちゃん達と行った温泉で、柔術を使うのぞきの犯人の手を貫通した細い棒と同じもの。
敵だったつなぐが、私を捕まえるのを邪魔した相手が使った武器。
その武器を使ったのは――――――――










「柊護さん!?」










驚く私の前で、再び棒手裏剣が投げられる。








ヒュン!!

カキーン!!








棒手裏剣は拳銃に当たって、高野舟槙の手から武器が落ちた。








「ちくしょう、柊護めぇ!!」








手を抑えながら、私から逃げる瑞希お兄ちゃんのはとこ。
本来なら、高野舟槙を追いかけるところだが、私はそれどころではなかった。










(柊護さんが棒手裏剣を使ったということは――――――――――)

「あなたは、僕らがバカンスをした時も、僕を助けてくれたのですか!!?」










柔術使いののぞき魔から、私を救ってくれた人ということになる。










〔★続・詳しくは、【彼は高嶺のヤンキー4(元ヤン)】をご覧ください★〕








「そうなんですね!?」








ヘルメットマンさんにかけより、その顔を見つめながら問いかける。
これにヘルメットマンさんは――――――――








「・・・・・知らねぇ。」








興味なさげにそっけない返事を返してきた。










「誤魔化さないで下さい!あなたですよね!?温泉で僕を助けてくれたのは!?」
「オメーの勘違いだ。」
「でも!」
「はあーあ!!オメーが話しかけるから、舟槙を捕まえ損ねたわ!」
「え!?」
「さっさと、真田瑞希のところに帰れ。」










私を手で追い払うと、倒れている高野槙雄の部下を縛り始めるヘルメットマンさん。








「ヘルメットマンさん・・・。」








敵味方が入り乱れたが、すぐに高野槙雄側が全員縛り上げられる。
修羅場は、あっという間に片付いたのだった。











~身体目当てはお断り!!徹底抗戦開始!!~完~













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