彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
「この場で主導権を握ってるのは柊護だ!!なぁ、柊護!!俺はお前にとって、良い叔父さんだろう!!?お前を巻き込むつもりはなかったんだ!!!見逃してくれよ!!!」
「と、供述してますよ、おばあ様?」
「この愚弟ぇ~檜扇の当主は私だよっ!!!いずれは柊護に継がせるとはいえ、当主を無視して命乞いとは、なんて恥知らずなんだい!!?」
「何が檜扇家の当主だ!!?義兄貴を尻に敷いてたのは大昔の話!!今じゃ、セックスの相手もされない生ごみ!!義兄貴が夢中なのはもうあんたじゃない!!14~30歳のピチピチの愛人たちだ!!」
「フン!!しょんべんたれの小娘愛人共の存在なら、とっくにお見通しだよ!!」
「ひっ!?し、知ってたのか、湖亀・・・!?」
「当たり前だよ!!今一番のお気に入りは野薔薇っていう小娘だったね!!?」
野薔薇・・・!?
(私に、連絡先をくれた女性の事かな・・・?)
「若い身体だけが取り柄の売春婦と遊ぶのは勝手だけどね、あたしの金で遊ぶんじゃないよ!!?あたしの金で遊んでないから大目に見てやってんだよ、達比古!!あんたがあんたの金で女遊びや愛人を囲うのはいいけど、あたしの金に手を出したらぶち殺してやる!!名義はみんなあたしのものなんだからな!!?あたしが身体を使って、各界の著名人を落としてきたから、檜扇家は大財閥になった恩を忘れるなよ!!?わかってんのか、達比古!!!この金使いマシーンの―――――!!」
(うわー・・・聞くに堪えられない情報量・・・)
黙らせたい。
そのトークを、口を、声を。
「うるさいですよ。」
あまりにも、檜扇湖亀がわめくので黙らせようとしたら―――――――
「うるせぇー」
パンパンパンパーン!!
「ぶぶっ!!?」
「瑞希お兄ちゃん!!?」
往復ビンタを食らわせる私の好きな人。
〔★平手だけに、瑞希が先手を打った★〕