彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
「だからもし、スカジャンの龍星軍ロゴのことでなんか言われたら、すぐに俺に言ってくれ!!許可を出した者として、論破したるからよ!」
そうなのです。
安全パトロール隊員の責任者である大原会長さんが、スカジャンを発注した際に、私の分のスカジャンに『Ryuseigun(龍星軍)』の赤文字を入れた犯人なのです。
取り締まられる側の悪い子達に、少しでも圧力をかけたいためにです。
〔★町内会長は確信犯だ★〕
「あの、ケンカになるなら―――――ローマ字でも、龍星軍のロゴ、つけない方がよかったのでは?外した方がいいでしょうか、瑞希お兄ちゃん?」
「チョコちゃんは優しいなぁ~!おじさん、『Ryuseigun(龍星軍)』を利用して治安を良くしようと企む、自分の心の汚さがイヤになっちゃったぜー!」
「そんなこと考えてたのですか!?」
「つーか、気づかなかったのか、凛!?」
「ははは! お兄ちゃん2人はグレてるのに、チョコちゃんだけはキレイに育って、おじさん嬉しいよ♪」
「誰が3人兄弟すか、会長!?いい加減、チョコと凛が同一人物だって理解して下さいよ!!」
「わかった、わかった!チョコちゃんと凛道蓮ちゃんは同じ人間だということにしとくって!」
「しとくじゃなくて、同じなんすよ、会長!?」
あと、冗談なのかわかりませんが、凛道蓮とチョコが別人だと大原会長さんは公言してたりします。
〔★真実を訴えるが、相手にされない★〕
「怒るなよ、サナちゃ~ん!龍星軍の名前を使ったこと、怒ってるのかー?龍星軍の文字入れてるのは龍星軍だったサナちゃん達と、現役活動中の凛道蓮君とチョコちゃんの分だけだろう~?」
「いや、地域に迷惑かけてきたんで、使うことで地域に貢献できるなら、別にいいっすよ!」
「夏に初めてTシャツ作った時は、気づかないやつが多くて困ったもんなぁ~今回は気づいてくれる奴が多いといいんだがなー!」
大原会長さんが言うには、少年少女なら誰でも知ってる龍星軍のメンバーを、夜回り組に入れることで、地域の治安の安全改革を起こしたいみたい。