彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
「わかった、わかったよ、降参!!スイーツもドリンクも、おもてなしということで飲み食いしていいから!!凛道蓮君とサングラスの子とリーゼントの子が、今から話す内容を誰にも言わないと信じるから!!」
「うははは!サングラスの子、違いまーす!こういうものでーす!」
万歳する口ひげに、ヤマトが恒例の名刺を差し出す。
それを相手は受け取ると、書かれている生を読み上げた。
「ああ、君は――――『いがらしやまと』君というのか?」
「ぶっぶっー!!ハズレですので、凛を連れて帰りまーす!帰るで、凛!」
「うん。行くよ、雷太。」
「押忍!」
「え!!?ちょ、待って、待って!!帰らないでよ!!」
そう言って立ち上がれば、大あわせて私の手を掴む口ひげ男。
「これ、『いがらし』以外、読み方がないだろう!?」
「そうだっけ、雷太?」
「『いからし』って読み方もあるっす!」
「あ、そうなの!?じゃあ、『いからし』君!!」
「ぶっぶっー!!ハズレですので、凛を連れて帰りまーす!帰るで、凛!」
「うん。行くよ、雷太。」
「押忍!」
「え!!?ちょ、待って、待って!!『いからし』以外、読み方がないだろう!?」
「そうだっけ、雷太?」
「『いがあらし』って読み方もあるっす!」
「あ、そうなの!?じゃあ、『いがあらし』君!!」
「ぶっぶっー!!ハズレですので、凛を連れて帰りまーす!帰るで、凛!」
「うん。行くよ、雷太。」
「押忍!」
「え!!?ちょ、待って、待って!!『いからし』と『いがあらし』以外に、まだ読み方があるのか!?」
「あります。ヤマト、正解を。」
「うははははーい!正解は~~~~『ごじゅうあらし』でしたぁ―――――――――!!」
「1番、ありそうでありなさそうな読み方だった!!?」
〔★ヤマトの名字当てクイズ、また1人不正解者が出た★〕