彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)





「反抗期を理由にしろ。」
「はい?」
「反抗期を理由に、両方嫌いだって言っておけ!ただし、根回しを忘れるな。母ちゃんには母ちゃんが1番だけどそれを言うと小遣いがもらえなくなるから金のために好きと言うって2人だけの時に言っておいて、ばあちゃんにも同じように、ばあちゃんが1番好きだけどそれを言うと小遣い減らされるから金のために好きって言うって2人だけの時に言っとけ。凛の場合、それでなんとかなるだろう。」
「な、なるほど!わかりました!実行します!」
「厄介なんか?」
「え?」
「凛が自分から、自分の家のことを口にしたりしない。それなのに俺に相談した。つまりは、面倒な中年女と高齢女か?」
「・・・瑞希お兄ちゃんが聞いても、面倒だと思いますか?」
「思うな。高校卒業したら、俺んち来て暮らせよ。」
「え!?」

―俺んちに来て暮らせよ―





思わぬお誘いに胸が、ポップコーンのようにはじけ飛びそうになる。







「瑞希お、兄ちゃん!く、くくく、暮らせって!?」
「凛の面倒グレー俺が見てやる!だから、留年しねぇように、出席日数とって、勉強頑張れよ!?」
「瑞希に同感!凛たん、早く俺らと住もうぜー♪」
「あたし、凛ちゃんがいる家なら、定時で帰ってくるわぁ~!家事も手取り足取りおしえて、あ・げ・る♪」
「大学に進学するなら、いくらでも勉強を教えてやろう。俺の後輩ということに免じて、金は取らずにおいてやる。ありがたく思え。」
「わははは!酒と女のたしなみは、俺様が仕込んでやるぜぇー!!」
「み、みなさん!ありがとうございます・・・!!」







思わぬお誘いに、何とも言えない気持ちになる。







(というか!瑞希お兄ちゃんから一緒に住もう宣言もらっちゃったよ!!)

一緒に住むとなると、朝昼晩と毎日一緒で、毎日添い寝してもらえる!?

お店のお手伝いはもちろんだけど、瑞希お兄ちゃんの休みの日とか、うまくやれば一緒に過ごせるわけで―――――――――きゃああ~~~~~~未来に夢が広がる!!

まさに、結婚まで秒読みカウントに入り――――――――――――・・・・・あ、ダメじゃん!!?

(そうなる前に、凛道蓮が菅原凛で、男子じゃなくて女子で、兄弟愛じゃなくて男女のれない感情を、あなたに、真田瑞希様に持ってると暴露せねばならんじゃないかーい!!)







〔★忘れてはいけない重要なことだ★〕









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