彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)




「凛ちゃん、今日はもう寝ましょう?ゆっくり休んだら、落ち着くわよ。そうだ!寝る前に、ホットミルクを、モニカちゃんが作ってあげる!待っててね、チュ♪」




そう言って私のほっぺにキスすると、キッチンに入ってホットミルクを作り始めるモニカちゃん。




「とりあえず、瑞希が穴開けたテーブルは、明日の朝一で業者に来てもらって直してもらおう。連絡頼むぞ、皇助。」
「わははは!もう請求書は瑞希宛で、発注済みだぜ!!即、明日1日で直してくれるってよ!」
「ならばよし。どうせなら、ぼったくた内容で請求させてしまえ。」
「はーい、凛ちゃん♪お待たせ―♪飲みごろのホットミルクよ~♪ン~チュ♪」
「・・・ありがとうございます、モニカちゃん。」




今度は反対のほっぺにキスされる。
受け取ったマグカップを口づければ、すぐに飲める熱さだった。
ゆっくりと、ゴクゴク飲んで中身を空っぽにする。




「飲めたわね?じゃあ凛ちゃん、もうお部屋でねんねしましょう♪」
「・・・うん。」




私の部屋は瑞希お兄ちゃんのすぐ近く。
同じ階に部屋がある。







(今頃、瑞希お兄ちゃんは部屋でどうしているか・・・)







怒り任せて、物を壊していないかと不安になる。
部屋に帰るのが気まずくなる。




「モニカちゃんが部屋まで送り届けてあげる♪」
「え?でも・・・」
「1人で部屋まで行くの、怖いでしょう?」
「・・・・・うん。」




情けないけど、恥ずかしいけど、モニカちゃんの好意に甘える。




「れーちゃん、凛ちゃんのカップ洗っておいて!」
「へーへー!凛たんのだから、洗うのであって、他の奴の分なら、当番でもなければ洗わねぇーよ!」
「凛道、おやすみ。あまり何も考えずに寝ろ。」
「ありがとうございます、獅子島さん。おやすみなさい。」
「凛たーん♪あんまり自分を責めちゃダメだぜ?凛たんが幸せになれるように、烈司さんがおまじないかけるからな~♪おやすみ♪」
「ありがとうございます、烈司さん、おやすみなさい。」
「わははは!凛助!明日、えーちゃんのライブ映像見せてやるから、それを楽しみに寝ろ!さびの部分を歌うえーちゃんが、これまた最高なんだぜ!?」
「ごめんなさい、百鬼さん。明日、出かける用事があるので、日を改めさせて下さい。おやすみなさい。」
「わははは!そうか!!じゃあ今度な!!おやすみ!!」




ホットミルクで、物理的に身体はぬくもったが、心は冷え冷え状態。
モニカちゃんに付き添われて、住居スペースに向かう。




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