無自覚なまま、愛を蓄えて。

メガネをかけた瞬間、後ろから理人くんの声が聞こえてきてビクッとする。


いつの間にかみんなも近くにバイクを止めて真面目に梓くんと話していた。



「あー……なるほどな。多分というか、それは絶対JOKERだろ。面をつけたバイクの集団って……それしかねぇよな」


「だな。おそらくまだ近くにいるはずだ。どうする?こっちからふっかけるか?」



理人くんは何故か楽しそうに、怖い話をしている。


ポキポキと手を鳴らし、今にも喧嘩をしたそうな雰囲気を出していた。



「それはダーメ。理人くん、少し落ち着いてよ。そんなことしたら優星ちゃん、怖がっちゃうでしょ?」



2人のやり取りを見てると、千弦くんが何故か間に入ってきた。
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