無自覚なまま、愛を蓄えて。
ここからは、優星の父親に託すしかない。
そんなとこまできていた。
「私の娘から離れろ!!」
気持ち的に負けそうになった頃。
タイミングよく、優星の父親がこの戦いに入ってくる。
その事に予想通りの反応をする優星とJOKER。優星の父親は思った以上に仕事をしてくれ、一気に形成逆転のような形になった。
「おと、う、さん……?」
「ああ?誰だ、てめぇは!?」
威嚇するJOKERの早乙女。
面を剥ぎ、素顔を表したがそんなことはどうでも良くなった。
「危ない!」
父親に早乙女が降りかかるが、素早い身の動きにかすりもしない。
そんな姿を見て、心強いとまで思ってしまった。
「……ようやく来ましたか。ギリギリですね」
「申し訳ない。娘のために、こんなことまで……」
ここまでは俺たちで考えた作戦通り。
この後のことなんて考えていなかった。