無自覚なまま、愛を蓄えて。

今日の放課後、先週真桜と約束した合コンがある。本当は週末にゆっくりって話だったけど相手の方に予定を合わせることになって、学校が終わった放課後に集まることになった。


週末って聞いていたのに、話が違うと思って合コンを断ろうともした。そもそも私は門限があって平日は夜の7時までには家に帰らなければ行けないのだ。


それを真桜に訴えても聞く耳持たず、ずっとお願いと言われ続けてきて今日に至る。


断ることが出来ないまま今日を迎えてしまい私の心は不安と焦りでいっぱいだった。


……もし、門限まで家に帰れなかったらどうしよう。“あの人”になんて言い訳しよう。きっと謝っても許してくれない。


かと言って合コンが7時までに終わるような感じもしないし……。


……ああ、もうっ!本当にどうしよう!


なんで合コンの誘いに乗っちゃったんだろう。



「……はぁ……もう、やだ……」



たったひとつの約束を断れない自分に嫌気がさして涙がじわりと滲む。
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