無自覚なまま、愛を蓄えて。

「体育の着替えの時ちらっと見えちゃった♡頑張って隠してたみたいだけど逆にバレバレだったぞ♡」



……嘘……。


真桜にバレていたなんて……。ショック、というよりびっくりが勝ってその場に立ち尽くす。



「ま、真桜……」


「ん?」


「どうか、このことはご内密に……」



真桜のことだ。きっと口を滑らせて誰かに話してしまうかもしれない。


今のうちに口止めしておかないと……!



「あはは!大丈夫だよ。誰にも言わないから。ラブラブなのはいい事じゃん。頑張んなよ」



緊張してる私と違って真桜はケラケラと笑う。


その事にほっと胸を撫で下ろす。


……まぁ、誰も私の恋バナなんて興味無いか。これからはもっと気をつけよう……。
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