無自覚なまま、愛を蓄えて。

だけど昇降口とは真逆の保健室のドアの前に何故かたっていた。


わけがわからず梓くんに聞くと。



「……この時間、保健室の先生いないんだ。少しここに避難しないか?」


とのお誘いが。


ほ、保健室の先生がいないって……!


つまり、梓くんと……。



「あ、え、えと……う、ん」



悩んだ挙句、梓くんと2人きりになりたいという気持ちが邪魔をして頷いてしまった。


本当は何も心の準備ができていないのに。


無意識は、怖い。



「……誰もいないな。そこのベット、座って」



ガラッとドアを開けた。


保健室は梓くんの言う通りもぬけの殻。誰も居なくてベットも真っ白なまま。


私は梓くんに言われるまま、ベットに腰をかけた。



「……優星。嫌だったら、止めてくれ」


「へ?梓……ひゃあ!」



梓くんは私と向き合うと突然メガネを奪い取る。かと思えば私を後ろへ押し倒してキスを落とす。
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