無自覚なまま、愛を蓄えて。

だから俺はその話を聞いた時に誓った。


優星のことを一生かけて守ると。たとえ優星が俺の事をただの幼なじみ……いや、幼なじみ以下だと思っていても俺は、俺だけはずっと優星の味方でいると決めた。


だからこそ、優星から電話があった時は驚いた。その時はたまたま家にいて電話に出られたけど。


なんでそんなことになっているのか分からなかった。


それに、よりによって“早乙女”という男に追いかけられてるって。一体、なんなんだよ。


守るって誓ったそばから優星は何故か巻き込まれてるし。


はぁ……。優星のアホ。


電話を切ってすぐに俺は早乙女の情報をROSEの副総長である瑞稀莉都(みずきりと)に送り、メンバーに回してもらった。


早乙女は、この街で1番めんどくさくてヤバい暴走族の総長。多分優星が俺の幼なじみだと知っててこの追い討ちなのだろう。


何故かわからんが、この界隈では俺に幼なじみがいるって噂が広がってるしな。
< 41 / 242 >

この作品をシェア

pagetop