無自覚なまま、愛を蓄えて。
失礼なことを言ってることはわかってるけど実際は可愛いって言われてドキドキが止まらない。
「これだからイケメンは……んっ……」
梓くんから離れて言い訳みたいな言葉を並べていると突然大きな手が私の口を塞ぐ。
そして、梓くんの顔が……目の前まできていて。至近距離で見つめ合う格好になった。私は恥ずかしいけど目を逸らせなくて。
顔を真っ赤に染めるだけ。
「こら。自分のことをあまり悪くいうなよ。俺は思ったことしか言わない主義だ。可愛いのは事実。これ以上悪く言ったら次は“直接”くちびるを塞ぐからな」
そう言って目を細めると、口を塞いだ手に梓くんの……くちびるが重なる。
ーードキンッ。
「……あずさ、くん……?」
「今日はこのくらいにするけど、気持ちの制御が効かなくなったらこれだけじゃすまないからな。……覚悟しろよ、優星」
「……〜〜ッ!」