無自覚なまま、愛を蓄えて。

「……え、えっと……梓くん、これはいったいどういう状況……ですか?」


「ん?俺の友達……というか、仲間かな。紹介するよ。ROSEのメンバーだ」


「…………」



ドアの前から動けなくなった私。


まさかこんな人たちに囲まれる日が来るなんて。……というか、この空間、贅沢過ぎない?


この中にこんな私がいていいのかな……。



「こっちおいでよー」


「そうだぞ。突っ立ってねぇで中入ろうぜ。……大丈夫。俺が着いてるから」



不安になっている私に気づいたのか、梓くんにそう言われた。



「う、うん」



なんとかその言葉に頷いて、みんなに押されながら、1歩足を踏み入れた。
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