無自覚なまま、愛を蓄えて。

あのクソ親父に腹が立ったけどここは抑えた。変に口出しして優星から拒否られたら元も子もねぇからな。


また優星と離れるのは嫌だ。



「……ねぇー。俺たちのこと忘れてない?」


「あ、わり。じゃあ全員揃ったことだし、改めて自己紹介しよう。優星はこのメンツに会うの初めてだしな」



紫苑に声をかけられ、優星の話は切り上げることにした。



「じゃあ、まずは俺からな。この組織の中で副総長兼情報屋をやってる瑞希理人。よろしく」



クールで真面目な理人は昔からの戦友だ。パソコンが得意で主に情報収集と副総長の仕事を任せている。



「はーい。じゃ、次は僕!僕は齋藤千弦(さいとうちづる)。ちづって呼んでねん!ちなみに幹部やってるよー」



千弦は見た目はチャラいけど中身は真面目。俺とは中学の頃からの仲間。茶髪の髪が特徴で女の子が大好き。



「俺は都築紫苑(つづきしおん)。幹部をしているよ。よろしくね」
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