私の旦那様には3つの顔がありました!?
「……な、なによ!銀葉湊だって今日1日でコロコロコロコロ性格が変わってわたしの脳内も追いついていないのよ!」
いつもはあまり感情が動いてない…はずのわたしでも銀葉湊の前ではそうはいかないらしい。
というか、そんなことはわかっていたけれど、こんないじわるな銀葉湊にも挙動不審になっているわたしが少し恥ずかしい。
ずっと身振り手振りがおかしいのが自分でもわかってしまう。
「あのさ、その銀葉湊ってやめてくれない?長いし、少しいやだ。」
「そ、それはごめんなさい。」
「はい。湊。ほら言ってみて」
「…み、みな、みなと……。」
「……灯、顔真っ赤だよ?」
頭がパニック状態で、全然追いついてなかったわたしは自分の顔が真っ赤なことにも気づけていなくて。
こんなの銀葉湊のことが好きだってバレてしまうのも時間の問題じゃ……。
「そ、そんなこといちいち言わなくていいのよ…!」
「ふはっ……。やっぱり灯は、いつ見ても飽きないね。」
いきなりわたしの顔をみて頬杖をつきながら綺麗な顔をくしゃっとさせて笑う銀葉湊。
初めて見た多分本当の笑顔は、わたしには破壊力がすごくて。
湊のことをさらに好きになってしまったわたし。