私の旦那様には3つの顔がありました!?
第一幕

彼がわたしの婚約者











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 昨日は2学期の始業式だったから午前授業とはいえ、久しぶりの学校はやっぱり疲れたのか早くに寝てしまった。

 そして今日は、9月2日。
 わたしが知らない人のところへお嫁に行く日。

 学校を終えたわたしは桔梗と一緒に婚約者との待ち合わせ場所であるホテルのロビーへと向かっている。
 今、車の中はわたしと桔梗と運転手だけ。
 けど帰りは、婚約者と2人で食事をして家まで送り届けてもらうことになっている。



「お嬢様、お着替えはどこでされますか。」
「屋敷に帰る時間は?」
「ありません。」



 今日は、お父様に準備してある着物を着てこいと言われている。
 着物はわたしが11歳の時に亡くなった婆様が生前用意しておいてくれたものらしい。



「近くにいつもの美容室あるわよね。」
「ええ、ございます。」
「そこに連絡してくれる?」
「かしこまりました。」



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