腹黒御曹司の一途な求婚
今年度の受験は残念ながらもう終わってしまったのだけれど、既に資格を持っているスタッフもインセンティブの支給の対象になっている。
普段は創作フレンチ『プレジール』のサブチーフとして現場に立つ小芝ちゃんに、今日レストランサービス課のオフィスフロアへ来てもらったのも、その手続きのためだ。
「是非今度は上の級にもチャレンジしてみてね。報奨金ももっと上がるから」
「はい!頑張ります!」
力一杯拳を握る小芝ちゃんが頼もしい。すぐに結果は出なくとも、そう遠くない未来にきっと業績は回復出来ると思わせてくれる晴れやかな笑顔だ。
(私も、私に出来ることをしないとね!)
小芝ちゃんにやる気パワーを分けてもらって、私も気合を入れ直した。
用件も終わったところで、お店へ帰る小芝ちゃんを見送るために私も席を立つ。
フロアを横切る間、小芝ちゃんは物珍しいのか、やけにフロアを見回している。
「なんか結構バタついてますね。裏方って最近忙しいんですか?」
彼女の視線の先には、営業部の面々が絶えず忙しなく動いていた。
この一週間ずっとあんな調子なので慣れてしまっていたけれど、確かにいつもより騒がしいかもしれない。私は苦笑しつつ、首を横に振った。
普段は創作フレンチ『プレジール』のサブチーフとして現場に立つ小芝ちゃんに、今日レストランサービス課のオフィスフロアへ来てもらったのも、その手続きのためだ。
「是非今度は上の級にもチャレンジしてみてね。報奨金ももっと上がるから」
「はい!頑張ります!」
力一杯拳を握る小芝ちゃんが頼もしい。すぐに結果は出なくとも、そう遠くない未来にきっと業績は回復出来ると思わせてくれる晴れやかな笑顔だ。
(私も、私に出来ることをしないとね!)
小芝ちゃんにやる気パワーを分けてもらって、私も気合を入れ直した。
用件も終わったところで、お店へ帰る小芝ちゃんを見送るために私も席を立つ。
フロアを横切る間、小芝ちゃんは物珍しいのか、やけにフロアを見回している。
「なんか結構バタついてますね。裏方って最近忙しいんですか?」
彼女の視線の先には、営業部の面々が絶えず忙しなく動いていた。
この一週間ずっとあんな調子なので慣れてしまっていたけれど、確かにいつもより騒がしいかもしれない。私は苦笑しつつ、首を横に振った。