【ピュアBL】心が読める推しとアイドルユニットを組むモノガタリ
ピロン♪
少し経つとスマホの音が鳴った。開いてみると、編集された動画が送られてきた。メッセージは……何もない。
動画は『夜ご飯』というオレンジ色の文字が現れたあとに俺の曲が流れ、俺がオムライスを食べてるシーンのあとに、俺が白桃大知にオムライスを食べさすシーンが一瞬だけ映った。そして最後にごちそうさまでした!と、オレンジ色の文字とともに映像は終わった。
編集早くて上手いな……でも、白桃大知がご飯を作ってるシーンも送ったはずなのに使われていなく、俺が白桃大知にオムライスを食べさせたシーンも一瞬だけ。白桃大知は一瞬しか映っていない。
それにしても、部屋から出てこない。いつもはリビングで一緒に過ごしている。こんな状況は初めてだった。とりあえず、SNSに載せてもいいか?と、送った。すると速攻『大丈夫です』と返事が来た。
スマホのSNSのページを開き、アップした。ちなみにアップしたのは俺がソロで活動を始めた時に開設した、俺専用のアカウントだ。フォローは3万人いる。アップ中ですの文字と共に何パーセントアップされているかが画面に表示される。
100パーセントになった。
いつもファンの反応は早い。
どんどんいいねがついていく。
コメントも。
『一瞬しか映らなかったけど、遥斗くんと一緒にいたの誰? イケメン』
『顔面偏差値高い男がふたりいた……』
コメントは増えていき1000超えた。
9割ぐらいは白桃大知についてのコメントだった。
「すいません、今遥斗くんのアカウント見てるんですけど……」
慌てた様子で部屋から出てきた白桃大知。
「反応すごいな」
「あの、今思ったんですけど僕、まだ顔出さない方が良かったのでは……」
「あっ、そうだ……」
「予想以上に反応があってビビってます……」
白桃大知の視線はおよいでいる。
ソロの時の感覚で何も気にせず載せてしまっていた。
「とりあえず、消した方がいいかな」
「……そうですね」
そんな会話をしている時、マネージャーから電話が来た。
『遥斗くん、SNS消してもらえる?』
「勝手にアップしてごめんなさい」
『ドラマはじまってからプロモもかねてアップしてもらえればいいかな……』
「すいませんでした。今すぐ消します」
『こっちもきちんと伝えてなくてごめんね』
「いえ、こっちこそすみません」
『っていうことだから、お願いします~』
急いでさっきアップしたやつを消した。
エゴサしたらすぐに『遥斗くんと謎の男との動画が消えた』とか『遥斗くんのさっきの動画、怪しい関係?』とか……。そんなのばっかり呟かれていたけれど、これは黙っているのが一番だ。あきられて、すぐに別の話題にいくと思うから。
グループが解散した時も『これからも応援したい』って内容と共に、不仲説や遥斗のせいだとか、かなり叩かれたりもした。それもそっとしといたら、悪口で盛り上がっていた群れはいなくなってきて、静まってきた。
消したあと、白桃大知をみるとかなり落ち込んでいた。
『僕が編集さえしなければ、遥斗くんに送らなければ……』と心の中では反省をしている。
やらかしたのは自分だけど――。
「多分、今回のは大したことではない」と、俺は呟いた。
くよくよせずにそんなふうに思い込まないと、精神を使うこの世界ではやっていけない、潰れる。反省は本当にしている。
「……編集、すごく良かったよ。ありがとな。あと、アップしたの俺だから白桃は何も悪くないから」
上目遣いでこっちをみながら白桃大知は『遥斗くんを支えたいのに……遥斗くんSNSでまた色々言われる? 大丈夫かな。悩んだら言ってほしい。心配だ……』と、自分の心配はよそに、心の中でそう呟いていた。
***
少し経つとスマホの音が鳴った。開いてみると、編集された動画が送られてきた。メッセージは……何もない。
動画は『夜ご飯』というオレンジ色の文字が現れたあとに俺の曲が流れ、俺がオムライスを食べてるシーンのあとに、俺が白桃大知にオムライスを食べさすシーンが一瞬だけ映った。そして最後にごちそうさまでした!と、オレンジ色の文字とともに映像は終わった。
編集早くて上手いな……でも、白桃大知がご飯を作ってるシーンも送ったはずなのに使われていなく、俺が白桃大知にオムライスを食べさせたシーンも一瞬だけ。白桃大知は一瞬しか映っていない。
それにしても、部屋から出てこない。いつもはリビングで一緒に過ごしている。こんな状況は初めてだった。とりあえず、SNSに載せてもいいか?と、送った。すると速攻『大丈夫です』と返事が来た。
スマホのSNSのページを開き、アップした。ちなみにアップしたのは俺がソロで活動を始めた時に開設した、俺専用のアカウントだ。フォローは3万人いる。アップ中ですの文字と共に何パーセントアップされているかが画面に表示される。
100パーセントになった。
いつもファンの反応は早い。
どんどんいいねがついていく。
コメントも。
『一瞬しか映らなかったけど、遥斗くんと一緒にいたの誰? イケメン』
『顔面偏差値高い男がふたりいた……』
コメントは増えていき1000超えた。
9割ぐらいは白桃大知についてのコメントだった。
「すいません、今遥斗くんのアカウント見てるんですけど……」
慌てた様子で部屋から出てきた白桃大知。
「反応すごいな」
「あの、今思ったんですけど僕、まだ顔出さない方が良かったのでは……」
「あっ、そうだ……」
「予想以上に反応があってビビってます……」
白桃大知の視線はおよいでいる。
ソロの時の感覚で何も気にせず載せてしまっていた。
「とりあえず、消した方がいいかな」
「……そうですね」
そんな会話をしている時、マネージャーから電話が来た。
『遥斗くん、SNS消してもらえる?』
「勝手にアップしてごめんなさい」
『ドラマはじまってからプロモもかねてアップしてもらえればいいかな……』
「すいませんでした。今すぐ消します」
『こっちもきちんと伝えてなくてごめんね』
「いえ、こっちこそすみません」
『っていうことだから、お願いします~』
急いでさっきアップしたやつを消した。
エゴサしたらすぐに『遥斗くんと謎の男との動画が消えた』とか『遥斗くんのさっきの動画、怪しい関係?』とか……。そんなのばっかり呟かれていたけれど、これは黙っているのが一番だ。あきられて、すぐに別の話題にいくと思うから。
グループが解散した時も『これからも応援したい』って内容と共に、不仲説や遥斗のせいだとか、かなり叩かれたりもした。それもそっとしといたら、悪口で盛り上がっていた群れはいなくなってきて、静まってきた。
消したあと、白桃大知をみるとかなり落ち込んでいた。
『僕が編集さえしなければ、遥斗くんに送らなければ……』と心の中では反省をしている。
やらかしたのは自分だけど――。
「多分、今回のは大したことではない」と、俺は呟いた。
くよくよせずにそんなふうに思い込まないと、精神を使うこの世界ではやっていけない、潰れる。反省は本当にしている。
「……編集、すごく良かったよ。ありがとな。あと、アップしたの俺だから白桃は何も悪くないから」
上目遣いでこっちをみながら白桃大知は『遥斗くんを支えたいのに……遥斗くんSNSでまた色々言われる? 大丈夫かな。悩んだら言ってほしい。心配だ……』と、自分の心配はよそに、心の中でそう呟いていた。
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