カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「ていうかさぁ、砂雪、俺分かったんだよね」

「は…?」

「あいつの言ったこと、正しいかもしんない」

「そんなわけないじゃないですか!苦しいことも痛いことも一緒に乗り越えようねって言ってあげるのが愛なんじゃないですか?」

「言ってただろ?みんながみんな、砂雪みたいに強いわけじゃないんだって」

「私だって別に…」

「分かってる」

先輩が頬に触れた。
目をジッと見てみる。

この人自身、この容姿を持って生まれてどう思ってるんだろう。

この人に触れられるたびに私は私じゃなくなるみたいで怖い。

本当の恋を忘れちゃうようで怖い。
自分の心を失くしちゃう気がした…。

「砂雪が完璧に強いわけじゃない。俺だってそうだろ?」

「そうですかね」

「そうだよ」

目を細めて先輩は笑った。
そして、宣言するみたいに言った。

「俺もお前のこと監禁しちゃおっかな」

………はい?
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