カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「じゃ…じゃあ…誰が悪いの?」

「………悠太だよ」

一番聞きたくなかった名前。
だってそれじゃあ「お前なんか大嫌いだ」って言った言葉は本心だったの?

「中間試験の前日、終礼に居なかっただろ?俺、悠太のこと知らないって言ったけどほんとは本郷先輩に連れ出されたこと知ってたんだ」

「うん。あなたも知らないなんて変だなって思ってたよ」

「ごめん。本当のこと言ったら悠太も…俺達もどうなるか怖くて言えなかった」

「俺達…って他にもいるの?」

「いつもツルんでる奴らだよ」

教室での悠太を思い浮かべた。
いつも四人くらいで楽しそうにしている。
あと二人は「共犯者」がいるらしい。

「なんで今日はあなたしか居ないの?」

「ここに呼んだらそれぞれが感情に任せていろいろ言うからさ。収拾がつかなくなるだろ。だからごめん。今は俺だけなんだ」

「そっか。それで…悠太は何をしたの…」

「須藤の………須藤の音声を売ってやるって言われたんだよ…」

「………は?」
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