カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「須藤と悠太が遊んだ日の音声を売ってやるって」

「音声?え…?何それ?」

「須藤と悠太がキスしたり…お前の声が入った音声…お前らが遊んだ次の週の月曜日に放課後…」


悠太のおうちに行った日、悠太はスマホをテーブルに伏せて置いた。
背面に貼ってあったバンドのロゴシールをよく覚えている。

あの時、録音されてたんだ。
悠太に好きって言ったこと、キスをされて…肌が…

「音声だけ…?」

「音声だけだった…」

「買ったの?」

「買うわけねーだろ!絶対に買ってない!俺ら…ビビったんだ…バレたらヤバいって全員が思ってた。悠太だってどうなるかわかんねぇのに俺らはやめろよってその場で言えなかった…」

「それ…どっかに流されたりしてないよね?」

「それはないよ。あいつの名前も入ってるし、さすがにそれはマズイってあいつも分かってた。内輪ノリでふざけただけだって笑ってたけど度を超えてるぞって言ったら…ただの遊びだろって…」

喉がカラカラに渇いていて苦しかった。

ただの遊びだった。
それはきっと、最初からずっと…。

「そしたらその後すぐ須藤と本郷先輩のことが騒動になって…俺らのせいだって!あの時俺らがちゃんと悠太を止めてれば須藤をおかしくさせることも無かった…ごめん!ごめん………ごめんなさい…」
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