カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜

不正な恋

お昼休み。
モネは所属している図書委員の当番だから図書室に行ってしまった。

私は本郷先輩にいろんなことを報告したくて生徒会室に行った。

最近は気づき始めている。
本郷先輩はたくさんの仕事を抱えているから本当に作業をしていることが多いけれど、
本当は教室に居るよりも生徒会室のほうが落ち着くから、お昼休みは大抵生徒会室に居るってこと。

ここは生徒会員以外は立ち入らないから。

「せーんぱい!」

「うわ、砂雪」

「うわってなんですか」

「いきなり来たから。…なんか機嫌良さそうだな」

「そうですか?」

「ん。もっと落ち込んでるかと思った。ほら…」

「退学ですか?そのことも報告しようと思って来たんですけど、やっぱり知ってますよね」

「あぁ」

今日の先輩は作業は何もしていなかった。
珍しくソファに体を預けて、そのまま眠ってしまいそうな体勢だった。

今日は梅雨真っ只中にしてはよく晴れていて日差しが気持ちいい。
湿気も久しぶりに少ない気がした。

先輩の隣に座ったら、ちょっと乱れた髪を手ぐしで整えながら先輩が私の顔をジッと見た。

ソファの上であぐらをかいて、腕を伸ばして私の体を引っ張ってくる。

「どうした?珍しく抵抗しないじゃん」
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