カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「もう戻ります。五時間目始まっちゃいそうだし」

「サボればいいじゃん。一緒に作業してたって言ってやるよ」

「絶対嫌です。ギャルさんに殺されそうだし」

「ギャルさん?」

「いつも先頭で仕切ってる先輩の取り巻きですよ」

「…あー、あいつね。そう言えば今日の依頼、あいつのことだぞ?」

「え?ギャルさんが?」

「いや、あいつが依頼したんじゃなくて、生徒会直々の依頼、ってとこかな」

頭の中にクエスチョンマークをいっぱい浮かべた私に先輩が言った。

「ほら、戻るんだろ」

「先輩は?」

「ムリ。戻れない」

「なんで?やっぱり忙しかったですか?すみません、邪魔しちゃって」

「いや、お前が可愛すぎたから、すぐには戻れない」

「は…はぁ!?ほんときっしょい!」

「なに想像してんの?えろ」

「もうだいっきらい!」

「はいはい」

嫌いって言ってんのになに笑ってんだろ。
ほんと、何を考えてんのか分かんない人。
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