カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「サユちゃんっ、サボりかと思ったよ!」

教室に駆け込んだらモネが頬を膨らませながら私の席に来た。

「ごめんね!本郷先輩にお礼言いに行ってたんだ。委員会お疲れ様」

「ありがと。サユちゃーん、早く席替えしようって先生に言おうよー」

「席替え?もうすぐ夏休みだし一学期はもう無いんじゃないかなぁ」

「えーっ。じゃあ四つも席空いてるんだからモネは自由席ってことでココに座りたいよ」

退学した、私の隣だった男子の席に触りながらモネは言った。

なんだか悠太の友達たちは可哀想だったなって思う。
巻き込まれただけと言えばそうだし…。

でも気まずさとか、今後この学園でやっていけるかの判断は自己責任だし、今更何を言っても覆らない。

私がもっと「大丈夫だよ」って言ってあげてればよかったのかな。

…まぁ、あんな声を聴かれた事実なんてさっさと忘れたいけど。

「二学期は隣になれるといいね」

「ほんとだよ。そしたらモネだって勉強頑張るのに」

「本当かなぁ?」

「ひどーい!」

モネの明るさにまた救われてしまった。

いつもと変わらないモネ。
ずっと私の隣で笑っててくれるモネは、私の天使だって言ってもいい。

これからも何度だってモネに救われていくんだろうなって思った。
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