カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
お昼休みになって、すぐに生徒会室に向かった。

今日はお弁当を持ってきてないし学食にでも行こうかなって思っていたけれど、本郷先輩に呼び出されたからそんな時間も無さそうだった。

「失礼しまーす」

「砂雪、早いな」

ソファでだれていた先輩が私を見て二ッて笑った。

「先輩こそ。お昼食べました?」

「んーん。砂雪は?」

「私もです」

「ちゃんと食えよ」

「先輩こそ。それで?なんのご用事ですか?」

座って、って言いながら、自分の隣をぽんぽんってする先輩に素直に従った。
もう本郷先輩を拒否する理由も無くなったし…。

「お前さぁ、夏服に変わるなら言っとけよ。不意打ちはずるい」

「何がですか。先輩も似合ってますね、夏服」

「ブレザー脱いで半袖に変わっただけだろ」

「それは私も同じじゃないですか。ていうかみんなの前であーいうこと言うのほんとやめてください!」

「あーいうことって?」

「だから…可愛いとかなんとか…」

「だって可愛いもん」

もう!ほんとにこの人は自分の立場を全然分かってない!

「もういいです…。それより先輩。特に用事が無いなら話したいことあるんですけど、いいですか?」

「話?なに」

先輩の眉がピクって動いた。
嫌なことを想像してる顔だ。
私の「話」は、すっかり警戒対象らしい。
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