カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
終業式が終わって、一学期最後の生徒会の集まりだった。

「夏休み中も生徒の代表であることを忘れずに行動するように」

カナデくんがそう締めくくって、私達は解散になった。

鈴城さんは「美容室の予約してるから!」って慌てて生徒会室を飛び出した。

中村さん、戸田さん、長谷川さんは「一学期頑張ったご褒美なんだー」って、ウキウキで出ていった。

あのカフェに行くらしい。
私はもう、あのカフェに行くことは無いだろうなって思った。

ちょっとトラウマだから。
モネとも結局行けないままだった。

生徒会室には私とカナデくんだけが残った。

「仲間はずれ?」

「何がですか?」

「中村達と行かねーの?」

「誘ってくれましたよ。でもお断りしたんです。あのカフェにはちょっと…」

これは本当。
中村さん達は誘ってくれた。
失礼だって分かってたけど、どうしても行けなかった。
< 186 / 236 >

この作品をシェア

pagetop