カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜

「ハ…ァ…ぁっつ、この部屋」

「冷房…つけますか?」

「いい…砂雪の体温が分かんなくなる…」

「でも死んじゃ………」

「死なねーよ」

カナデくんのしっとりした肌。
胸に手を当てたら心臓のドクドクを感じる。

鍛えられた腹筋。

苦しそうに表情を歪ませて、私の名前を繰り返し呼ぶ声。

「砂雪…ッ」

「アッ…ゃ…」

ワンピースの裾から入ってきた先輩の手が別の生き物みたいに感じる。
敏感なところに触れられて、目の前がチカチカってする。

「ン…はずかし…です…」

「砂雪?俺の目…見て…」

「ヤダ死んじゃう」

「ッ…かわい…大好きだ…」

「今それ言っちゃ…だめ」

呼吸と呼吸がぶつかって、頭の奥がジンジンして何も考えられなくなる。

先輩の背中に爪が食い込んじゃいそう…。

このまま溶け合って、いっそ消えてしまいたくなる。

「なぁ…なんでこんな…濡れてんの」

「ゃッ…言わないで…!」

「やわくて熱くなってんの分かる?」

「バカッ…きらい…!」

「じゃあやめとこっか?」

「ッ…やめちゃ…ヤ…」

「嘘だよ。ごめん、俺がとまんねーからッ…」

カナデくんのことしか考えられない
こんなに大好きになってたなんて知らなかった。

離さないで。

どこにも行かないで…。

頬に涙が伝う。

大好き、大好き…。
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