カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「なんで嘘ついた?」

「嘘?」

「具合悪いって。俺達が学園に居るってたまたま聞いたってのも嘘だろ?」

「嘘つきはカナデくんです」

「俺が?嘘なんかついてないだろ?」

「つきました。私を好きだって」

「…なぁ、今更何言ってんの?そうやって無かったことにでもしたいの?」

「それはカナデくんがそうしたいんですよね?」

「ちょっと待って、砂雪。全然意味がわかんねーよ」

「連絡するって言ったじゃないですか」

「連絡?」

「私の部屋に来た日。また連絡するって。でも一回も、メッセージすらもくれなかった。ずっと待ってたのに」

「ごめん。本当に忙しかったんだよ。砂雪からくれても良かったのに…って、ごめん。傲慢だよな…」

「私には会わなかったくせに鈴城さんとは二人きりで会って。生徒会室で何してたんですか?一般生徒は入れないからやましいことしてたんですよね?」

「ンなわけないだろ?夏休み中に生徒から問題が報告されてないかとか、二学期のスケジュール確認だよ」

「そんなの信用できない」

溜め息をついて、カナデくんはスマホを操作した。

画面を私に見せてくれる。

動画だった。
先生達と、カナデくんと鈴城さんが映っている。

「会議の記録」

「…その後だって時間あったでしょ」

「無いよ。砂雪、なんでそんな風に思うんだよ…」

「私のこと遊びだったんでしょ。ヤれたからもうどうだっていいんですよね?生意気な後輩を従順に仕向けたかったんですよね。それで鈴城さんと笑ってたんッ…!」

口を塞がれた。

苦しい。

深すぎるキスで呼吸ができない。

「ンッ…ハ…ァ…」

やわらかいものが私の舌にも当たって、絡み合う。

「カナッ…くるし…」

「反省しろよ」

「だって…」

「お前が悪い。二度とバカな嫉妬なんてできないくらい壊してやるから」
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