カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「わかりました。信じてます」

「帰ってきたら絶対すぐに連絡するから」

「待ってます。私もちょっと忙しくて…。宿題もだし、ちょっとやることがあるんです」

「やることって?」

「いろいろですよ。モネと遊んだりとか」

「遊びすぎんなよ?」

「分かってますー!八月十五日はどうですか?私の住んでる町で花火大会があるんです」

去年の夏。
悠太と行った、あの花火大会だ。

あれからもう一年が経った。
りんご飴のあの赤色を、今もはっきりと思い出せるのに。

「いいよ。一緒に行こう」

「その前にまた秘密基地で会いませんか?」

「花火大会の前に?」

「はい」

「砂雪ってほんとえろいな」

「バカ!そんなこと言ってない!」

「じょーだんだよ。じゃあまた連絡する」

「はい」

「砂雪?」

「はい?」

「大好き」

「私も…大好きです」
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