カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「なんでこんなこと…」

「もう嫌なんです」

「なんで」

「この先も私は疑心暗鬼になってカナデくんを疑います」

「俺はッ…お前だけだって…!」

苦しいですか?って囁いて肌を撫でたら、カナデくんは隠しきれない快感に深く吐息を漏らした。
その声だけで脳がとろけそうだった。

「その一瞬は信じられるんですよ?でも全然ダメ。他の女子と居るとこ見たり、ちょっとでもそっけなくされるとおかしくなりそうなんです。カナデくんも結局同じなんだって。私を支配して遊びたいだけなんだって」

「そんなわけねーだろ!俺がどれだけお前を…」

「カナデくんはね、恋の忘れ方を教えてくれたでしょ?この手で…このくちびるで…」

「ッ…」

「カナデくんが教えてくれたみたいに次は私が正しい恋を教えてあげます。今のカナデくんは悪い子だから」

「砂雪…?なに…する気…」

「私のこと放置したり、私には会わないくせに他の女には会ってたり、鈴城さんのことだって都合よく利用して、あわよくば…とか思ってるんですよね?」

「いい加減にしろよ。ふざけんな…」

「あのね?」

カナデくんにまたがって、床に押し倒した。
私の下でぐったりして、快感に抗えなくて、物欲しそうに歪めた表情がとっても綺麗で、情けなくて愛おしい。

「一思いに殺しちゃってもよかったんですけどぉー」

「殺す?」

「はい。最善だと思いません?カナデくんがちゃんと私のものであるうちに。もう言葉であなたを傷つけなくて済むし」

「砂雪バカなこと言うなよ」

「でもね、私もやっぱりカナデくんを愛してますし。だから苦しみながら死んじゃうのは嫌だなって。だからきもちいい快感の中で殺してあげようって思ったんです」
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