カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「こんなことを話すのはみんなに対して裏切り行為だと思う。一心で俺を支えてきてくれたのに、自分の欲求だけで生徒会長としてみんなの力を搾取してきたんだ。軽蔑されても仕方ないと思う。それでも俺は、どうしようもなかった過去を救ってくれた女性にもう一度見つけて欲しくて、ここに立ち続けました。須藤 砂雪。俺の人生で一番大切な女性です」
カナデくんが私の名前を呼んで、モネが飛び切りの大歓声を上げて、体育館中が生徒達の叫びで潰れてしまいそうだった。
「俺は…小学生から中学の途中までいじめに遭ってました」
生徒達が息を飲むのが分かった。
理事長の姿を探す。
パイプチェアに座ったまま腕を組んで、ジッとカナデくんを見ていた。
「見た目が人と違うってだけでクラスメイトは俺を同じ人間だと認めなかった。毎日が絶望と諦めに満ちてて、美しい色も味覚もよく分からなくなってた」
鈴城さんがそっとカナデくんの背中をさすった。
「そんな時、彼女に出会ったんだ。俺は中一で、彼女はまだ小五で。たまたま俺の中学の授業と砂雪の学校の遠足が重なってた。そんなたった一日の奇跡で、俺の世界は救われた。輪に囲まれて罵られる俺を助けたことなんか彼女には取るに足らないことで、再会した時にはそんなことすっかり忘れられてたけど」
体育館にいくつかの笑い声が聞こえてきた。
みんながカナデくんの話に耳を傾けて、同じ感情で心を動かしている。
カナデくんが私の名前を呼んで、モネが飛び切りの大歓声を上げて、体育館中が生徒達の叫びで潰れてしまいそうだった。
「俺は…小学生から中学の途中までいじめに遭ってました」
生徒達が息を飲むのが分かった。
理事長の姿を探す。
パイプチェアに座ったまま腕を組んで、ジッとカナデくんを見ていた。
「見た目が人と違うってだけでクラスメイトは俺を同じ人間だと認めなかった。毎日が絶望と諦めに満ちてて、美しい色も味覚もよく分からなくなってた」
鈴城さんがそっとカナデくんの背中をさすった。
「そんな時、彼女に出会ったんだ。俺は中一で、彼女はまだ小五で。たまたま俺の中学の授業と砂雪の学校の遠足が重なってた。そんなたった一日の奇跡で、俺の世界は救われた。輪に囲まれて罵られる俺を助けたことなんか彼女には取るに足らないことで、再会した時にはそんなことすっかり忘れられてたけど」
体育館にいくつかの笑い声が聞こえてきた。
みんながカナデくんの話に耳を傾けて、同じ感情で心を動かしている。