カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
森川 悠太。
私の好きな人。

中学生になってからずっと同じクラスだった悠太とは気が合った。

女子とか男子とか気にしないでいられるくらい、悠太と過ごす時間は自分らしく居られたし、他の男友達とは違う、特別な感情を持っていた。

それが恋だって気づいたのは中三の夏休み。

私、モネ、悠太、それからクラスの男女数人で地元の花火大会に行った。

私は大好きなりんご飴を食べて、モネはいちご飴を食べた。

悠太はたこ焼きか焼きそばかすごく迷っていたのに、なんにも食べなかった。

「そろそろ始まるよ」

クラスメイトの声で、私達は花火が上がる河原の土手に急いだ。

この街にはこんなにも人が居たことを改めて実感するくらいの人、人、人。

できるだけ花火が人の頭で遮られないようにと、私達は前へ前へと進んだ。
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