カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「砂雪!」
「悠太!?」
「大丈夫?」
「うん」
みんなの後ろに必死にくっついていたつもりだったのに、私は簡単にはぐれてしまって、だから私の後ろに居た悠太のことも道連れにしてしまったみたいだ。
「ごめん。はぐれちゃった」
「もういいじゃん。あっち行こ」
「え、でも…」
「いいじゃん。それとも、そんなにみんなと一緒がいい?」
「どういう意味?」
「俺と二人は嫌?」
「や…とかそんなんじゃ…」
「じゃあいいじゃん」
ニッて笑いながら、悠太は私の手を引いて、人の流れに逆らった。
「どこ行くの!」
「今なら通りのほうが少ないだろ」
「えー花火は?」
「どこからだって見えるよ、花火は」
私達は河原の土手から石階段で下におりて、打ち上がり始めた花火の音を背にして歩き続けた。
「悠太、花火!花火!」
「うん」
「悠太ってば!始まっちゃったよ」
土手よりも低い場所で、通りに出てきちゃったから建物も邪魔で花火はよく見えない。
打ち上がる音だけが静かな住宅地に響いていた。
「悠太!?」
「大丈夫?」
「うん」
みんなの後ろに必死にくっついていたつもりだったのに、私は簡単にはぐれてしまって、だから私の後ろに居た悠太のことも道連れにしてしまったみたいだ。
「ごめん。はぐれちゃった」
「もういいじゃん。あっち行こ」
「え、でも…」
「いいじゃん。それとも、そんなにみんなと一緒がいい?」
「どういう意味?」
「俺と二人は嫌?」
「や…とかそんなんじゃ…」
「じゃあいいじゃん」
ニッて笑いながら、悠太は私の手を引いて、人の流れに逆らった。
「どこ行くの!」
「今なら通りのほうが少ないだろ」
「えー花火は?」
「どこからだって見えるよ、花火は」
私達は河原の土手から石階段で下におりて、打ち上がり始めた花火の音を背にして歩き続けた。
「悠太、花火!花火!」
「うん」
「悠太ってば!始まっちゃったよ」
土手よりも低い場所で、通りに出てきちゃったから建物も邪魔で花火はよく見えない。
打ち上がる音だけが静かな住宅地に響いていた。