俺様御曹司は逃がさない
・・・・あいつはこの俺が選んだ“最高のおもちゃ”だ。そう簡単に壊れはしない。分かったような口利いてんじゃねーよ。なんでお前があいつのこと分かったような風に語ってんだ。

あいつは、あいつだけは……俺だけのモンだろ──。


「ちょっと柊弥!!蓮も蓮よ!!なんであんな女の肩を持とうとするわけ!?てか、2人ともどうかしてるわ!!あんな女のどこがいいのよ!!」


凛のその言葉にすらイライラして仕方ない。『あんな女』……?

俺のモンに向かって『あんな女』だと?……ふざけんな。どいつもこいつも俺をイライラさせやがって。


・・・・・・って……俺は何に対して苛ついてんだ? 
“たかがサーバント”だろ?ちょっとした暇潰しだろ? 俺は何に対してイライラしてんだよ、アホか……馬鹿馬鹿しい。

掴んでいた蓮の胸ぐらからパッと手を離した。


「悪い悪い。ついつい反射的な~?」

「柊弥…………それが答えなんじゃないのか?」

「はあ?なんだそれ、答えって」

「君の中に渦巻いた“感情”が、彼女に対する“気持ち”ってことなんじゃないか?どうでもいい“たかがサーバント”に対して、君がそこまでイライラすることはないだろ?僕の胸ぐらをあんな勢いで掴むなんて、今まで無かったじゃないか」

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