俺様御曹司は逃がさない
本当は定時制にすら行かずに働きまくりたいんだけど、今の時代を考えると高校は卒業しといた方がいいって担任に説得されて……って感じなんだよね~。
働きながら定時制に通って、せめて律達には最低限の普通な生活を送らせてあげたい。あの子達にはやりたいこと、行きたい学校……何も諦めて欲しくないから。
「よぉぉしっ!!お姉ちゃん頑張るぞーー!!」
──── え?
「あ、あのっ!!どういうこと……ですか?」
張り切ってバイト先へ来たのはいいんだけど──。
「え?だから七瀬さん、もう働く必要もないでしょ~?良かったね~!!」
・・・・いやいや!!どういうこと!?働く必要しかないんですけど!!
「ちょっ、店長!?」
何故か満面の笑みを浮かべ、テンション高めな店長があたしの背中をグイグイ押して、店内から外へ出されてしまった。
「じゃあね、七瀬さん!お幸せに!!」
「いやっ、ちょ、店長!!てん……ちょ……う……」
・・・・これは事実上の“クビ”……というやつでは?
働く前にクビになるってどういうこと?まだ何もしてないよ?あたし。そりゃこれから失敗やちょっとしたミスはするだろうなって感じだったけど、まだ何も始まってもないのにクビになるって……ドウイウコト?
──── これ、お母さん達にどう説明すればいいのよ……。
口から魂が抜けかけながらも、鉛のように重くなった足を何とか動かして、まるでゾンビになったかのように家へ向かった。
働きながら定時制に通って、せめて律達には最低限の普通な生活を送らせてあげたい。あの子達にはやりたいこと、行きたい学校……何も諦めて欲しくないから。
「よぉぉしっ!!お姉ちゃん頑張るぞーー!!」
──── え?
「あ、あのっ!!どういうこと……ですか?」
張り切ってバイト先へ来たのはいいんだけど──。
「え?だから七瀬さん、もう働く必要もないでしょ~?良かったね~!!」
・・・・いやいや!!どういうこと!?働く必要しかないんですけど!!
「ちょっ、店長!?」
何故か満面の笑みを浮かべ、テンション高めな店長があたしの背中をグイグイ押して、店内から外へ出されてしまった。
「じゃあね、七瀬さん!お幸せに!!」
「いやっ、ちょ、店長!!てん……ちょ……う……」
・・・・これは事実上の“クビ”……というやつでは?
働く前にクビになるってどういうこと?まだ何もしてないよ?あたし。そりゃこれから失敗やちょっとしたミスはするだろうなって感じだったけど、まだ何も始まってもないのにクビになるって……ドウイウコト?
──── これ、お母さん達にどう説明すればいいのよ……。
口から魂が抜けかけながらも、鉛のように重くなった足を何とか動かして、まるでゾンビになったかのように家へ向かった。