俺様御曹司は逃がさない
「ちょっと、いい加減にしてよ!!」

「お前、俺との約束忘れたわけ?」


『俺の言うことを何でも聞く』……でしょ!?忘れたかったのに忘れられなかったわ!!


「それとこのネックレスがどう関係してるって言うのよ!!関係ないでしょ!?早く外っ……」

「ざんね~ん。それが関係してんだなぁ」

「は?どういうこと?」

「ま、後で馬鹿なお前でも分かるように説明してやるよ。とりあえず一式揃えてやったから、この優しい俺様がお前の部屋まで運んであげる~。いやぁ、いい御主人様持ったね~?お前」

「は?え、はあ!?ちょっ、ちょっと……!!」


こいつ、自分のことを『御主人様』って言ったよね!?なに、どういうこと!?

・・・・そして、あれよこれよという間に……というか、勝手に大量の荷物を部屋に運ばれた。

今、お父さんは居ない……おそらくビールを片手にほっつき歩いてるはず。お母さんは仕事で居ないし、律達は学校だから居ない。

誰かが帰ってくる前に、九条をこの家から追い出さないとヤバい。

そして、偉そうにあたしのベッドに腰かける九条。


「せっまい部屋だね~」

「あんたがデカいだけでしょ」

「6畳って物置部屋にもなんないっしょ~」


大量の荷物を勝手に搬入されたせいで、部屋にスペースが全くない。


「つーかさ、お茶くらい出さない?普通」

「デリカシー皆無男に出すお茶はありません」

「ええ~?気ぃ利かないね~」

「うっさい」

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