【短編】お向かいの双子くんは私のことがお気に入りらしい
ドタバタバスルーム
紅耀くんに恋をしたのは、同じクラスになった小学3年生の頃。
きっかけは、定期的に回ってくるゴミ出し係。
当時から私は国語辞典と漢字辞典を間違えて持ってきたり、遠足の集合時間を勘違いして遅刻ギリギリで登校したりと、ドジを連発していた。
それで、頼もしい姿を見せようと張り切っていたら……。
『あの、そっち持とうか?』
『大丈夫! そんなに重くないか……うわぁっっ!』
ゴミ袋が大きすぎたせいで段差につまずき、転倒。
幸いゴミ袋がクッションになって無傷で済んだのだが、結び目が緩かったのか、中身が散らばってしまった。
最初は怒られると思った。
というのも、当時の彼は今よりも口数が少なく、1、2年生の時クラスメイトだった紅輝くんと違って近寄りがたい印象だったから。
けれど、責めることはなく、手を差し伸べてくれて……。
『ごめんね……迷惑かけちゃって……』
『ううん、全然。高梨さんがケガなくて良かったよ』
きっかけは、定期的に回ってくるゴミ出し係。
当時から私は国語辞典と漢字辞典を間違えて持ってきたり、遠足の集合時間を勘違いして遅刻ギリギリで登校したりと、ドジを連発していた。
それで、頼もしい姿を見せようと張り切っていたら……。
『あの、そっち持とうか?』
『大丈夫! そんなに重くないか……うわぁっっ!』
ゴミ袋が大きすぎたせいで段差につまずき、転倒。
幸いゴミ袋がクッションになって無傷で済んだのだが、結び目が緩かったのか、中身が散らばってしまった。
最初は怒られると思った。
というのも、当時の彼は今よりも口数が少なく、1、2年生の時クラスメイトだった紅輝くんと違って近寄りがたい印象だったから。
けれど、責めることはなく、手を差し伸べてくれて……。
『ごめんね……迷惑かけちゃって……』
『ううん、全然。高梨さんがケガなくて良かったよ』