【短編】お向かいの双子くんは私のことがお気に入りらしい
ぎこちなく紙袋を受け取る。
買い物してたのは知ってたけど、まさか私宛のものだったなんて。
嬉しさでキュンと胸が弾む。
「あ、そうそう。桃乃ちゃんにも伝えたけど、校歌の歌詞間違えてたよ」
「ええっ⁉ どこ?」
「1番の、『どんどん伸びるよ天高く〜』ってとこ。あれ、どんどんじゃなくて、ぐんぐんだから」
カーッと顔に熱が集まる。
だからあんなに怒ってたんだ……! ごめんね桃乃……!
っていうか、歌ってたの聞かれてたなんて恥ずかしすぎる……っ!
「お手数をおかけしました……」
「いーえ。俺でいいなら、また案内するから」
赤面しながらもドジな自分に呆れていると、ふふっと笑い声が聞こえて顔を上げる。
「その時は、これ付けてきて」
紙袋を指差し、やや妖しげな表情で私の唇をポンポンした紅耀くん。
帰宅して開封すると、そこには紅耀くんが愛用している色つきリップのピンク色が入っていた。
買い物してたのは知ってたけど、まさか私宛のものだったなんて。
嬉しさでキュンと胸が弾む。
「あ、そうそう。桃乃ちゃんにも伝えたけど、校歌の歌詞間違えてたよ」
「ええっ⁉ どこ?」
「1番の、『どんどん伸びるよ天高く〜』ってとこ。あれ、どんどんじゃなくて、ぐんぐんだから」
カーッと顔に熱が集まる。
だからあんなに怒ってたんだ……! ごめんね桃乃……!
っていうか、歌ってたの聞かれてたなんて恥ずかしすぎる……っ!
「お手数をおかけしました……」
「いーえ。俺でいいなら、また案内するから」
赤面しながらもドジな自分に呆れていると、ふふっと笑い声が聞こえて顔を上げる。
「その時は、これ付けてきて」
紙袋を指差し、やや妖しげな表情で私の唇をポンポンした紅耀くん。
帰宅して開封すると、そこには紅耀くんが愛用している色つきリップのピンク色が入っていた。