【短編】お向かいの双子くんは私のことがお気に入りらしい
赤系のテスターを両手の甲に塗り、左右交互に顔に当てて比べる。
「やっぱり。断然こっちで正解だよ!」
「そう? 違和感ない?」
「うん! 色が濃いからちょっと目立って見えるかもしれないけど、お化粧して服の色を合わせるともっと可愛くなると思う!」
満面の笑顔で感想を述べた紅輝くん。
可愛い……⁉ ドジを連発して人様のお世話になりまくっている私が⁉
いやいや待て待て。相手は校内トップクラスのモテ男子。普段から女の子と関わる頻度が多いから、扱いに慣れているだけ。
照れてる様子じゃなかったし、もっと似合うという意味で言ったんだと思う。多分きっと。
「あれー? 松木くんじゃん!」
褒め言葉に驚きつつ困惑していると、同年代の女の子に声をかけられた。
「久しぶり! 相変わらずオシャレだね〜」
「そっちこそ、元気だね」
黒いショートヘアを揺らしながら駆け寄ってきた、目力のある彼女。
その後ろには、ピアスをつけた金髪のお兄さんが立っている。
「遊びに来てるってことは、山路さんのとこもテスト終わったの?」
「やっぱり。断然こっちで正解だよ!」
「そう? 違和感ない?」
「うん! 色が濃いからちょっと目立って見えるかもしれないけど、お化粧して服の色を合わせるともっと可愛くなると思う!」
満面の笑顔で感想を述べた紅輝くん。
可愛い……⁉ ドジを連発して人様のお世話になりまくっている私が⁉
いやいや待て待て。相手は校内トップクラスのモテ男子。普段から女の子と関わる頻度が多いから、扱いに慣れているだけ。
照れてる様子じゃなかったし、もっと似合うという意味で言ったんだと思う。多分きっと。
「あれー? 松木くんじゃん!」
褒め言葉に驚きつつ困惑していると、同年代の女の子に声をかけられた。
「久しぶり! 相変わらずオシャレだね〜」
「そっちこそ、元気だね」
黒いショートヘアを揺らしながら駆け寄ってきた、目力のある彼女。
その後ろには、ピアスをつけた金髪のお兄さんが立っている。
「遊びに来てるってことは、山路さんのとこもテスト終わったの?」