【短編】お向かいの双子くんは私のことがお気に入りらしい
「紅耀が冷たくなったのも、女嫌いって噂されてるのも、俺のせいなんだ」
それ以降、紅輝くんは女性に恐怖を覚え、恋愛に臆病になってしまった。
紅耀くんも、怒りから嫌悪感が芽生え、自分達に近づいてくる人に対して警戒するようになったという。
「巻き込んじゃってごめんね」
「ううん。大変だったね……」
眉尻を下げて笑う姿に胸が締めつけられた。
利用されて、裏切られて、捨てられた。
それも好きな人、信じていた人に。
別れて2年以上経っているとはいえ、あんな悪びれない態度で来られたら……。
「私のことは、怖くないの?」
「大丈夫。今はもう克服してるから。それに同級生だし。でも……」
すると、手の甲が優しい温もりに覆われた。
「……ごめん、しばらく肩貸して」
「……いいよ」
沈黙を挟んで答えると、肩に頭が乗っかった。
「ありがとう」と呟かれた声は、今にも消えてしまいそうなほど小さかった。
それ以降、紅輝くんは女性に恐怖を覚え、恋愛に臆病になってしまった。
紅耀くんも、怒りから嫌悪感が芽生え、自分達に近づいてくる人に対して警戒するようになったという。
「巻き込んじゃってごめんね」
「ううん。大変だったね……」
眉尻を下げて笑う姿に胸が締めつけられた。
利用されて、裏切られて、捨てられた。
それも好きな人、信じていた人に。
別れて2年以上経っているとはいえ、あんな悪びれない態度で来られたら……。
「私のことは、怖くないの?」
「大丈夫。今はもう克服してるから。それに同級生だし。でも……」
すると、手の甲が優しい温もりに覆われた。
「……ごめん、しばらく肩貸して」
「……いいよ」
沈黙を挟んで答えると、肩に頭が乗っかった。
「ありがとう」と呟かれた声は、今にも消えてしまいそうなほど小さかった。