【短編】お向かいの双子くんは私のことがお気に入りらしい
体を寄せて話に耳を傾ける。
榎本くんは大の雑貨好きで、季節に合わせて部屋を飾りつけるのが趣味。
前回のデートでは、雑貨屋さんでうさぎの置物を購入し、ガチャ売り場でイースターエッグを全色揃えたのだと。
ランダムグッズ全制覇……これは止められてもしょうがないな。
ホームルームが始まるまで、デートプランの相談に乗りつつ榎本くんを慰めた。
*
全ての授業が終わり、放課後の時間に。
スクールバッグを肩にかけ、机のフックにかけた手提げバッグを取る。
今日の分と、先週の金曜の分。
丸2日放置しちゃったけど……大丈夫、だよね? 中身サンドイッチだったし、今朝ホームルーム終わった後と昼休みに2回洗ったから、まだ使えるはず。だと信じたい。
「こーちゃんっ」
忘れ物がないかを確認して教室を出ようとしたら、紅輝くんに呼び止められた。
「ごめん、急用できちゃった。先帰ってて」
「わかった。また、お呼び出し?」
「……うん。ほんとごめんね。終わったらダッシュで向かうから」
榎本くんは大の雑貨好きで、季節に合わせて部屋を飾りつけるのが趣味。
前回のデートでは、雑貨屋さんでうさぎの置物を購入し、ガチャ売り場でイースターエッグを全色揃えたのだと。
ランダムグッズ全制覇……これは止められてもしょうがないな。
ホームルームが始まるまで、デートプランの相談に乗りつつ榎本くんを慰めた。
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全ての授業が終わり、放課後の時間に。
スクールバッグを肩にかけ、机のフックにかけた手提げバッグを取る。
今日の分と、先週の金曜の分。
丸2日放置しちゃったけど……大丈夫、だよね? 中身サンドイッチだったし、今朝ホームルーム終わった後と昼休みに2回洗ったから、まだ使えるはず。だと信じたい。
「こーちゃんっ」
忘れ物がないかを確認して教室を出ようとしたら、紅輝くんに呼び止められた。
「ごめん、急用できちゃった。先帰ってて」
「わかった。また、お呼び出し?」
「……うん。ほんとごめんね。終わったらダッシュで向かうから」