【短編】お向かいの双子くんは私のことがお気に入りらしい
*
放課後。裏門で紅耀くんと待ち合わせし、2人で下校する。
「え……紅耀くんも?」
「うん。新しいシーツ買いに。毛羽立ってチクチクしてたから買い替えようと思って」
「お母さんと一緒に行ったんだ」と話す彼。
何気なく休日の話題を出したら、なんと紅耀くんもショッピングモールにいたことが判明した。
「小夏も何か買ったの?」
「うん。サンダルと、Tシャツ2枚。いっぱい買ったからお財布すっからかんになっちゃった」
てへへと笑ってみせるも、本日3度目の胸騒ぎが起こる。
山路さんと、会ったのかな。
短時間しかいなかったのなら、お互い気づかなかった可能性もありそうだけど……。
もし紅輝くんみたいに注目を浴びてたら……。
「なぁ、あいつと付き合ってるの?」
「へっ?」
住宅街に差しかかる横断歩道の前で素っ頓狂な声を上げた。
「昨日、一緒にいるところ見かけたから。デートしてたの?」
「いやいやいや! 紅輝くんオシャレって聞いたから、相談に乗ってもらってただけ!」
放課後。裏門で紅耀くんと待ち合わせし、2人で下校する。
「え……紅耀くんも?」
「うん。新しいシーツ買いに。毛羽立ってチクチクしてたから買い替えようと思って」
「お母さんと一緒に行ったんだ」と話す彼。
何気なく休日の話題を出したら、なんと紅耀くんもショッピングモールにいたことが判明した。
「小夏も何か買ったの?」
「うん。サンダルと、Tシャツ2枚。いっぱい買ったからお財布すっからかんになっちゃった」
てへへと笑ってみせるも、本日3度目の胸騒ぎが起こる。
山路さんと、会ったのかな。
短時間しかいなかったのなら、お互い気づかなかった可能性もありそうだけど……。
もし紅輝くんみたいに注目を浴びてたら……。
「なぁ、あいつと付き合ってるの?」
「へっ?」
住宅街に差しかかる横断歩道の前で素っ頓狂な声を上げた。
「昨日、一緒にいるところ見かけたから。デートしてたの?」
「いやいやいや! 紅輝くんオシャレって聞いたから、相談に乗ってもらってただけ!」