メガネをはずしちゃいけません!
____


_________…


連れていかれた先は、あまり使われていない準備室。

うっわ。リンチとかするのにぴったりだわこれ。


美奈「…目的は何なんですか。先輩。」


どうせ殴られるなら早くしてくれ。


帝「俺さ、まだ名前聞いてないんだけど。」


美奈「は?」


帝「お前の名前。」


美奈「昨日も言いましたが、あなたには関係ないことです。言うつもりはありません。」


てかそんなに名前知りたいなら、クラスメイトに聞け。


帝「どうしても言わないなら…」


いきなり目の前が暗くなったかと思うと


ドンッ


あ、これが俗にいう壁ドン?



美奈「なんのつもりですか。先輩。」


帝「襲っちゃうよ、みたいな?」


ふざけんな。さっきから聞いてりゃ、激しかっただの襲うだの。

お前の頭にはそれしかないんか!


帝「男の力にはかなわないと思うけど。」


そういってどんどん顔を近づけてくる。

こいつに襲われるなんて死んでもいやだわ。


美奈「…はあー…わかりましたよ。」


帝「それは良かった。」



美奈「…森永。です。」


帝「下の名前は?」


下もいるのかよっ!


美奈「…美奈。」


私がそう答えると、奴はにやりと笑い


帝「美奈。」


と甘くつぶやいた。



そして次の瞬間




美奈「んッ__!?」




私の唇は、この男の唇によって塞がれていた。
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