メガネをはずしちゃいけません!
係員「2名様でのご乗車ですか?」


帝「…」


係員「…?」


ちょ、何黙ってるの?


美奈「先輩、本当に大丈夫ですか?」


帝「おう…」


…こんな勢いがない先輩、初めて見たかも。


…ちょっと面白い。


でもやっぱり可哀想だし、
私ひとりで乗ろう。


美奈「あ、この人、留守番__」


帝「2人で大丈夫です。」


そんな私の気遣いは泡のごとく消えていく。


先輩は青い顔で、係員へパスカードを見せながら


帝「お前が乗るものには、絶対一緒に乗るって決めてきたんだから、邪魔すんな。」



美奈「え…」


そんなことを言い出す。



係員「…////」



ちょ、係員のお姉さん、照れてるよ!


…でも、まぁ、


先輩なりに、一生懸命私への償いを込めて
この日のプランを考えてくれたんだろう。


それが、さっきから行動、言動の一つ一つに現れていて
素直に嬉しい。

だから、


美奈「…気絶してもしりませんから。」


私も精一杯、私らしく楽しもうって思う。
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